長く読みつがれる教育書はどんな風に生まれていくのだろう~授業づくりネットワークNo.29―現場発! これからの授業とクラス~ひらく・つくる・つくり続ける~ の編集過程で考えていたこと

授業づくりネットワークNo.29―現場発! これからの授業とクラス~ひらく・つくる・つくり続ける~(学事出版)が出ました。

「雑誌」として刊行してきたものを、「書籍」として提案するようになって、数年になります。前号からは、NPO理事の協同編集名義での出版です。もう読んでいただけましたか?

 

授業づくりネットワークNo.29―現場発! これからの授業とクラス~ひらく・つくる・つくり続ける~

授業づくりネットワークNo.29―現場発! これからの授業とクラス~ひらく・つくる・つくり続ける~

 

もちろん新年度に向けて創りました。また、春の教育書フェアも想定して創りました。

ただ、春のフェアだけで後はもう誰にも振り向かれない、というような消費文化にはめ込まれてしまいたくないということはだれしもが思うこと。息長く読んでほしいわけです。これが、でも昨今の出版状況と出版販売のプロセスではなかなか難しい。

今回ぼくらは、この本の中で、今回のテーマに合わせて、長く読み継がれている(あるいは読み継がれていくべきと考えた)10冊の教育書を選びました。そして、その書評を主に理事で分担執筆しました。

■これからの授業&クラスづくりのために名著に学ぶ1
向山洋一『授業の腕を上げる法則』/飯村友和×藤原由香里
上條晴夫『図解 よくわかる授業上達法』/吉川裕子×佐々木 潤
大西忠治『授業つくり上達法』/平山雅一×神吉 満
菊池省三『菊池省三流 奇跡の学級づくり』/田中聖吾×小島貴之
堀 裕嗣『学級経営10の原理・100の原則』/齋藤暁生×真田伸夫

岩瀬直樹『クラスづくりの極意』/桔梗友行×山川晃史
野中信行『学級経営力を高める3・7・30の法則』/中川翔太×長瀬拓也
藤川大祐『授業づくりエンタテインメント! 』/藤原なつ美×菊地南央
今泉 博『どの子も発言したくなる授業』/戸来友美×阿部隆幸
赤坂真二『主体性とやる気を引き出す学級づくりの極意』/内藤慎治×藤倉 稔

この10冊を選ぶ観点は、とにかく、好き嫌いや肯定否定は別にして、おそらくこれからも読まれていくだろう本。そして、読み継がれていってほしい本。を選んだわけです。

iwasen.hatenablog.com

10冊のうちの一冊をご執筆の岩瀬直樹さんが、この本の書評を書いてくださっていて、これもとてもうれしい。他の方ももしお気づきになったら、「書評の書評」を書いていただけるとうれしいなあ。

それにしても読み継がれていく名著というのは、①実践(提案)の質が高いこと ②時代に左右されない普遍性があること ③先見性が高いこと ④安定的な文体があること ⑤ある程度読みやすいこと など、他にもいくつかの条件がありそうです。当たり前か。

ぼくらの本も、折々に読み返される本の一つになれるといいなあと思います。そういう思いを持って創りました。