ロケットスタート辞めようキャンペーン

夏休みの終わりは時差があります。北海道などの寒冷地はお盆明けにスタートし、東京などは9月初めなので、まだ休み。
この数日、夏休みが終わった地域の先生方が次々と実践報告をSNSにあげています(ぼくが参加しているのは、FB,twitter、インスタです、mixiマストドンは全然見ていない、LINEは携帯電話がないのでやってない)。

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ぼくはその猛烈な書き込みの流れ込みとちょうど重なるように、書く意欲が減退し、過去に書いたものを掘り出しては適当にSNSにあげて、お茶を濁しています。

 

SNSって、子どもの個々の学びの変化や、教室の実像を描写するには全く無理な媒体です(だから、こんなもんにいろいろ書いても、備忘録にはなっても、リフレクションの機能にはならないとも言えてしまいます)。
SNSはそうした特性からいって、結局、先生が何をしたということを書き連ねていくことメインで機能させていくしかありませんね。そして、そういう先生の「しました情報」「こうやった情報」「こう手を打った情報」が次々とタイムラインに流れてくることに、あっという間に食傷気味になっているのが、今の自分かなと思います(まあ、それなら見なきゃいいんだけど、ついつい見ちゃうわけだよね)。
一人ひとりは自分の小さな実践報告を(もちろん自分のやったことや、手立てメインで)書いているわけなのに、それがスクラム組むと重くなる・・・中学校の教科担任が一人ひとりは少しずつしか宿題出していないけれど、生徒にとっては、全部足したらめっちゃ多くなってるじゃんという、あの感じに似ているかな。

 

かつて、オリンピックのマラソン中継で、無名の選手が最初の5キロをトップで走り、「ブラウン管」を10分くらい占領した後、集団に吸い込まれて消えていきどんどん抜かれていく様子を(毎回いましたね、そういう選手がかつて)、ぼくは「ブラウン管ランナー」と名付けていました。そして、その姿に4月の入学式からゴールデンウィークまで猛烈に頑張ってその後ぐだぐだになる先生を重ねて「ロケットスタート辞めましょう」と言っていました、誤解のないようにちゃんと書きますが、ぼく自身もその傾向の強い先生だったんですね・・・。そういう視点からいうと、SNSの時代は、なんというか一人がブラウン管を占拠するというよりは、無数の画面が周囲を取り囲んでいて、今はその一つ一つを見ると、大写しになったいろんな先生の姿がいっぱい4Kで映っていて・・・という感じでしょうかね。

学校の先生の仕事は日々に耐える仕事。ホームランを打ち続けるのではなく、確実に出塁していくこと。時には堅守でしのぐこと、そういう仕事です。みんな持続可能にやろうね。