都響・調布シリーズNo.20 2018.9.9 調布市グリーンホール

都響・調布シリーズNo.20 日時:2018年9月9日(日)14:00開演(13:20開場)

場所:調布市グリーンホール
指揮/藤岡幸夫、ピアノ/イリヤ・ラシュコフスキー

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曲目は、ラフマニノフの2番協奏曲とベートーヴェン7番。

ラシュコフスキーははじめて聴きましたが、アンコールも含めて、とても好感が持てました。時々ガムランのような不思議な音が鳴るピアニストで、ぼくは音色に個性のある演奏家がとても好きなので、大満足。

グリーンホールは、要するに昔の「公会堂」みたいなホールで響きはデッド。でも、ラシュコフスキーのピアノは、一番後ろのぼくの席にもかなりクリアに聴こえました。魅力的なピアニストでした。

藤岡さんの7番は、エンターテイメント。前回読響&カンブルランで聴いた重厚なベートーヴェンとは全然違うアプローチで、これはこれでとても楽しかったです。

会場、満席。ぽかっと空いた日程に無理に突っ込んだコンサートでしたが、とても満足でした。

それにしてもラフマニノフの2番協奏曲、本当に人類がたどり着いた表現の極北の一つだなと思います。何度聞いても、大名曲ですね。最後の数小節のコーダを除いてです (笑)。

ラフマニノフって、曲をうまく閉じられない人なんだと思います。3番協奏曲はもちろんひどい終わり方だし、パガニーニ狂詩曲も、そう。シンフォニーもそう。

だけれど、取ってつけたようなあるいは唐突な、あるいは蛇足な、最後がたまらないなあとも思います。終わるって難しいこと。映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のセルマを思い出します、まあ、あれは素晴らしいラストを見る前に立ち去るわけで、この場合とは真逆なんだけど。

でも、こういう最後をうまく閉じられないラフマニノフの姿、とってもいいと、ぼくには思えます。