日本センチュリー交響楽団第230回定期演奏会 2018.11.15

ザ・シンフォニーホールで。

飯森範親さん、そしてソリストは川上昌裕さん。

曲目は、キラールのオラヴァ、カプースチンのピアノ協奏曲第5番、そしてシェエラザード

オラヴァもまた、多くのポーランド作曲家同様、クラスターを含む前衛から民族的色彩を帯びた作風へと変化した人。この小編成による弦楽合奏曲、ほんとに美しい。センチュリー響の弦楽セクションの美しさを堪能しました。

カプースチンは、ぼくの小中学校の先輩、家族同士の交流もあった川上さん。彼のピアノを演奏会で聴くのは何年ぶりかな。ジャズ・クラシックといったジャンルを越境して輝く楽曲。そして、川上さんのピアノが素晴らしくクールでかっこいい…。カプースチンの世界的権威として、そして、辻井伸行をはじめとするたくさんの優秀な弟子を育てる名教師として、名を馳せる同郷の先輩の姿に、しびれるような勇気をもらいました。

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 カプースチン、それにしても、唯一無二の作曲家、だな。先端の楽曲というのは、いつの時代においても、先端の演奏技術とテクノロジーを求めるものだったんだろうな、と、そんなことも思いました。バッハ、ベートーヴェンチャイコフスキーストラヴィンスキー…みんな演奏方法自体を更新することなしに演奏できなかったんだろうなあ。

後半はシェエラザード。これはもうセンチュリー響、熱演。飯森さんは先日の山形響も素晴らしかったのですが、今回も音楽の器の大きい、わくわくする演奏。今回は、コンサートマスター(ミストレス)の松浦奈々さんが素晴らしかった!!! まさにシェエラザードの姿を体現するかのよう。表現力豊か、音量も十分多彩な音色にうっとりしました (笑)。

客は7割くらいかな。センチュリー響の意欲的なプログラム、みんなで支えたいですね。