ベルチャ弦楽四重奏団 2019.1.31 京都コンサートホール小ホール(アンサンブルムラタ

オールベートーヴェンプログラム。

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~オール・ベートーヴェン・プログラム~
弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 op.18-3
弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調「セリオーソ」 op.95
弦楽四重奏曲第15番 イ短調 op.132

現代最高峰の四重奏団の一つとも言われているようですが、実際素晴らしいアンサンブル、そしてパッション。

9連勤で、かつ岸和田から京都までの移動だったのですが、ものすごい集中で聴くことができました。かつてカルミナ四重奏団を聴いた時に、あまりに精巧なアンサンブルに衝撃を受けたのですが、全然心が動かないという経験をしたことがあります。あれはなんだったのだろうと当時思ったのですが、今はよくわかる。音楽にはある種の暖かさ、表現と音色の豊かさ(それは時に、揺らぎ、でもあるんですが)が必要なのでしょう。

カルミナのそれが、楽譜のひたすら緻密な再現だとすると、ベルチャのベートーヴェンは、4人の思いの持ち寄りによるものがたり(楽譜の再構成)なのかなと思いました。素晴らしく緻密なのにギスギスしない、想像力をたくさん働かせながら聴くことができる、良い意味での余白が、たくさんある演奏でした。

アンコールの一曲として弾いたショスタコーヴィチがまた絶演。バルトークなどへの適性もめちゃくちゃ高そうなアンサンブルで、おそるべし。もっとも、バルトークショスタコーヴィチを並べては、天国で両者が怒るでしょうか 笑。

京都コンサートホール小ホール。エッグ型の個性的なデザイン。音、なかなか良い。とても気に入りました。