卒業式に寄せて 祝文

北海道の中学校は卒業式です。

ぼくが最後の一年を副担任として過ごした1年生も卒業です。祝文を送りました。なんとなく、ブログに残しておきたい心境になりました。

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卒業生の皆さん、そしてM先生へ 

  

 ご卒業おめでとうございます。

 3年間あっという間だったでしょう。

 

 M先生が君たちを迎え入れた日のことを、僕は今でもよく覚えていますよ。

 

 君たちの前に立って、大きく深々と深呼吸をし、

 「ぼくは君たちに会うのを十年前から楽しみにしていました。高校生の時に先生になろうと決めた時から、この日を本当に楽しみにしていて、君たちに出会って感動しています」

と君たちは入学の最初の言葉をM先生からいただいたのでしたよ。

 

そうです。人生初めての担任と、悪戦苦闘しながら過ごしていく時間というのは、願ってもなかなか手に入らない時間です。時に反発し時にぶつかり合い、時に分かり合いながら、大切な3年間をきっと乗り越えてきたことでしょう。初々しい担任と手探りで多感な3年間を乗り越えてこれたことを、ぜひみんなで喜び合ってください。

 

ぼくにはぼくが去った後の2年間がどんな日々であったかは想像できません。

ただ、迷った時、困った時、苦しい時、君たちが戻れる場所が、ここであったらいいなあと願っています。

 

ぼくは中学校を卒業して37年の時が経つけれど、今でも中学校の校歌を歌うことができます。中学校とは、そして故郷とは、そういう場所です。

 

さ、一歩ずつ一人一人の人生を切り開いて進んでくださいね。

 

ご卒業おめでとうございます。 

                                   石川 晋