小学校の高学年にクラシック音楽の魅力を知りました。当時の友人グループ数人がなけなしの金で廉価盤レコードを購入しては、お互いのものを持ち寄って聴いていました。

と言っても小学校高学年から中学校、ぼくらは交響曲や協奏曲のフィナーレばかり聴いていました。フィナーレに至るまでの30分がまどろっこしくてしょうがなかったし、緩徐楽章の眠気を誘うメロディに耐えられませんでした。
クラシックを聴き始めたばかりの頃、酔った父が、そんなことしたこともないのに、運命とメンチャイのレコードをぼくのために買ってきました。運命はフルトヴェングラー、メンチャイはハイフェッツ。超一流の名演でした。クラシックなど聴かない父がなぜその二枚を買ってきたのかわかりません。店員に聴いたのか(そういう人でもないなあ)、父でさえも知っている名演奏だったのか・・・。
ぼくはもちろんフィナーレばかりを聴いていたのですが、でも多分それがよかったのです。
メンデルスゾーン&チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ほか
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なぜそんなことを急に書き始めたのかというと、考えてみれば、ぼくはいつの間にか緩徐楽章の美しさを、フィナーレに向かうまでのプロセスの大切さを、したり顔で語るようになっているんだろう、と思ったからでした。
プロセスの大切さとか、緩徐学習の美しさとか、そういうのはずうっと後でいいんだなと、ふと思いました。まずは、飽きるほど浴びるほどのかっこいいフィナーレを、じゃんじゃんと聴き倒せばいいのだ、と。