12月初旬をトボトボ歩く

12月4日水 北海道。道北の小学校。小学校2年生の教室。「教師の善意」について考える。<足並みを揃える>といった月並みな言葉で一まとめにする事なく、できる限り正確なアセスメントに基づく、子どもの育ちのための働きかけを役割分担して、臨まなければならないということ、か。夜、空港まで辿り着けず。翌日の5打席の授業は2打席になり申し訳ない。

12月5−6日木、金 岸和田市立小学校2校。既に長い付き合いになる若い友人たちが苦労している姿に接して、心が揺れる。伴走、という言葉さえ、軽はずみに使えなくなっている自分に気が付く。

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夜はco-arcで連続講座。今回はちょっと重すぎる中身だった。日常が重すぎるということだな。明るい話、希望に満ちた話ができる人々がうらやましい。

12月7日土 四條畷学園小学校。戦後の民間教育の歴史に紐づいた重厚な実践が、堂々と展開されていく学校。もちろん時代とともに変わっていかねばならないことも確かにあるが、自分たちの培ってきた歴史を、誇りに思って欲しいと思う。

12月8日日 開戦の日。通天閣に上り、「煌々」と「漆黒」とを、見下ろす。ずうっと新世界周辺に泊まって考えている。「自分を傷つけている」か。うまくは言えないが、少なくとも見てしまったものからは、ぼくは目を逸らせない。いや何かができるとも思えない、簡単に手を出すこともぼくの実力ではできない。でも側にいることはできる。ずうっと(じいっとではなく)まなざしを向けていることはできる。

12月9日月 泉南市泉南中学校。若く伸びゆく先生の奮闘に、気持ちが明るくなる。教師は誠実で有能だ。

12月10日火 なんとか新聞社の求めに応じて原稿を一本書く。久しぶりの国立は、最後の桜の葉たちが曇天に揺れる。午後からもぞもぞ動き出し、失礼をしている人たちに向けて届ける言葉を重ねていく。小谷美紗子のチケットを払い戻しする。代替の公演日は、ぼくには予想通り行けない日程だった。今年はコンサートは、つまずきが大きい年だった。