すぽんじのこころでつぶやく 2021年10月上旬

1 昼間からモーツァルトを聴きビールを呑む。この原稿にこれほど苦しんだのは書けないからではなくて、あまりにひどい状況を見聞きしてそれを言葉にする過程がしんどすぎたからだ。いつもなら一気呵成に書くところを中断し最終の締め切りギリギリになってしまった。本当に申し訳ないと思っている。

2 本や人に啓蒙感化されて選択をする人は多いのだろう。だがぼくは間違えることが多くても自分の感覚で決めることを優先したい。自信があるわけではない。人生とはそういうものだと思っているのだ。

3 石川さゆり。すごかった…。

4 汽車は雨で運休になってしまった。バスで戻るしかない。

5 塩狩峠付近は、もう紅葉が本番だな。この峠付近も二次林が多いので、多分後から植えた針葉樹と雑木とのコントラストが美しい。山葡萄がびっしり。線路敷地内じゃ取れないね。

6 単純な物語・わかりやすい筋は、歌舞伎やらミュージカルやら歌劇やらのフォーマットに、乗せやすい。ぼくは単純・わかりやすいもとても必要だと思っているが、歌舞伎やミュージカル・歌劇が好きになれない理由は、多分そのあたりにあるんだなと思う。某絵本・アニメが歌舞伎化のニュースに、雑考。まあでも、食わず嫌いはいかんのだ。歌舞伎もミュージカルもオペラも、それなりには良いと言われるものを残り少ない人生の優先順位を考えながら、見ていこうと思う。

7 毎日同じ時間に実家の庭を偵察する猫がいるんだと知った。

8 家の中から毎日少しずついろんなものを持ち帰る。ごめんねごめんねと思いながら、思い出のトリアージみたいな。

9 数年前初めて入った時カレンダーは一学期のある月が開かれたままだった。今日入るとちゃんと10月になっている。しかもこだわりのある素敵なカレンダーだった。こういう小さなところにその先生の苦労や努力や成長が見える。そしてぼくが継続して定点で入り続ける仕事の意味も自分自身でわかる。感謝。

10 今日は父を実家に連れて行けてよかった。旭川はバスの便がどんどんなくなって父には不便な街だ。冬が近い。父が元気に冬を超えてくれたらと思う。

11 右足が痛む。膝、太もも、ふくらはぎ、足首。

12 旭川から戻ってくる電車の窓から見える景色がとても美しかった。雨が抜けるに従って冬の冷たい空気が入ってくる。夕刻の美しい日差しの色がこの世のものとは思えぬほどだった。ぼうっと見ていた。

13 結局ずうっと客はぼく一人だった。これをずうっと走らせることの大変さ。運転手さんに感謝の言葉を一言添えて降りる。

14 「熟慮」と「対話」に耐える足腰を育てなくちゃいけないんだよな。自分にも子どもたちにも。

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15 どうすればいいか・・・まず、学校教育の危機を、誰かに責任を押し付ける形ではなく、ちゃんと熟議しなくちゃいけない。そういう場所には、ぼくは出ていって話もいいなと思う。

16 この時期の学校。小さなトラブルがプチプチ湧き起こる。台所に湧くコバエのように。本当は台所シンクの構造が悪いのかも、三角コーナーが原因かも、そもそも食材かも、水道管かも…そういう根本の原因を考える余裕もなく、ひたすらコバエホイホイを置き続ける。

17 でかい声で世の中を変えようと叫ぶ人を見るたびに、この人は世の中を変えるために目の前の人にもでかい声を上げるのではないか、と想像してしまう。

18 広島交響楽団&アルミンク&江口。ゲニューシャスの代演の江口さんは素晴らしかった。それにしてもよりによって18変奏の終結部に携帯鳴らすとはほとんど凶悪犯罪だ。素晴らしいアンコール(ラフマニノフ前奏曲)の最中にも。