見応えあり。編集者との詳細なやりとりの記録も面白いが、何よりも掲載までのプロセスが見えるのがいい。先にファックスでラフを送り(これがすでにクオリティが高い)、その後、実際の執筆に入るプロセスなど、地方から中央の出版社とやりとりをし作品を発信する姿が克明に見えて、色んな意味で希望を感じた。
国立音楽大学院オペラ(国立音楽大学講堂):モーツァルト「コジファントゥッテ」
素敵なホールで、山下一史さん指揮の音大オケ、そして修士過程の学生ソリスト。精一杯の熱演。それにしても、これからプロとして音楽家の道を歩む彼らが、今コジファントゥッテを創り上げるという、深謀遠慮。胸が締め付けられる。ぼくが聴いたのは二日目。
山下清さん、若い時に大規模な展覧会を見た記憶があるが、今回の展覧会では、彼のペン画のすごさに目を奪われた。今の彼は、この日本の風景を、どんなふうに見つめるのだろう。どんな歪な形で網膜に記憶するのだろう。
木×彫刻 2つの彫刻賞の作家から
中原悌二郎賞と平櫛田中賞の受賞作家の作品。収蔵品展で、何度も見た作品も多かったが、どれも特徴的で、作家の特異性・独自性を十分に感じるものばかりだった。