何もなかった「時代」

何もなく無為に過ぎていった時間を「時代」という大げさなパッケージで説明して見せようとすると、結局「習俗のリレー映像」にしかならないんだなあと、テレビの特集を見ながら実感する。

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語るべき「思想」がない。いや、「思想」がないということを語る思想家はいたのだがら、せめて「思想」さえなかった時代を、ちゃんと特集してほしい、そんなことをできる人は、いないんだろうけど。

 

指原さんの権力へのすり寄り方は大嫌いだが、彼女はこれまでのAKB出身のタレントの中で唯一、「卒業したら何をしますか」という質問攻めに合わないタレントだ。自分で自分の行き先をちゃんと決める力があるということか。

 

そう考えると、AKBは、誤解を恐れず書くと、かつての花街みたいだ。みんな花のあるうちに身請けされ、ごくごく少数の幸せな未来と、ほとんどの「残念」をうむ。廃止された制度の再構成再展開みたいな状況が、深刻に残念だ。