一日の終わりに

わたしたちは、自分の人生についての物語を作らなくてはなりません。そうでなければその人生を生き抜くことはできないのですから。    メイ・サートン落合恵子

 

わたしは思う ライナァ・マリア・リルケ(石丸静雄)

わたしは思う どんな身振りも祈りも
なにひとつ消え去ってはいないと
(消え去るには物は重すぎる)――――
わたしの幼年時代はそっくりそのまま
つねにわたしの身のまわりにある
わたしはけっして一人ではない
わたしより前に生きていた多くの人
わたしから離れようとつとめた多くの人も
織ったのだ
織りつづけたのだ
わたしの存在を

 

f:id:suponjinokokoro:20190424074626j:plain