むだい

あの ずうっと向こうにあるのは
なんだろう
だんだん
どんどん
近づいてくるのは
長いこと忘れていた
匂いや
光や
温もりや
そう
何かカタチにならないものばかりの
懐かしい
何か

あの ずうっと向こうにあるのは
やがて
私の周りを
くるくる
ゆらゆら
踊って踊って
懐かしいみらいを包み込み
気づけば過ぎ去ってゆく
一陣の風

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