鉄道のある風景2021(自然の中を駆ける列車たち)展、うし展

「自然」というのは不思議だな、と思う。ほとんどの写真には、列車以外にも様々な人間の手による構造物や手を加えられた大地が映り込んでいるというか、それと列車との重なりの美しさこそが、多くの写真の「美」の中心なのである。「自然」は破壊されているが、「自然」の概念規程は拡張している。

市民が思い思いに持ち寄った牛は、実に多様だ。見え方は、ぼくが思うよりも遥かに多様なのだと思う。隣にいる人と自分と、対象を同じようなものとして見ているのか、そういうことさえ、疑問に思えてくるほど、見え方は一人ひとり違うのだと思う。