すぽんじのこころでつぶやく 2022年6月上旬

1 先週から今週もまた色々なことが聞こえてきた。この時期、方々の学校で若い教職員の不安がしみ出してくるようだ。カリキュラム通りに、、、教科書を終えなければ、、、子どもたちの実態(アセスメント)に基盤を置かない授業があり得ないことはみんな知っているはずだが、でも過労と現実、保護者からの問い合わせなどへの不安が現実を覆い始める。

 

2 いつもは学校のテストはあまりできない娘が100点を取ってきた。教育出版。魚住直子さんの転校生の心情を描いた物語。新しい学校に今一つなじめずに2年目を迎えたうららにはおそらく共感できる物語だったのだろう。国語科で学んでいることとは結局一体なんなのだろうね。

 

3 ぼくは学園ドラマから理想の教育現場系映画や教育告発系映画までほぼ見ないんですよね。ここ数年話題になってるものも100%見ていない。北海道のど田舎の公立小学校にいる娘には少し見せてみたい気持ちもあるけど、ぼく自身は全く見たいと思わないんだなぁ。多分どうしても見たかったら自分で見に行こうと思ってるんだな。それよりも何よりも、学校のことは、自分の手の届く範囲をスタートに自分で考えたいんだな、いや、それ以上に、自分の見ている範囲で精一杯でそれ以上は自分には無理だなとおもっているんだ。”教育と愛国”も勧めてくれる人は多いけど、おそらく見ないと思う。教育映画の話通じません。ごめんなさい。

 

4 そうなんだよね。先生の授業での依存先が黒板になってるんだよね。子どもに依存すればいいんだよ。依存先が多いほど自立できるんだから 笑

 

5 ルピナスは人が暮らせなくなった土地の狼煙。残された想いの聳り立つ槍。

 

6 とにかく目が見えない。60歳の父は視力の激しい衰えに恐らく恐怖を感じていたのだろうな。ぼくは自分の老いを穏やかに受け入れられるかな。遠くに見えるのは、東芝のエレベーター関連施設なのだと以前に教えていただいた。いろんなことがどんどん変わっていきもう押しとどめようもない。

 

7 足が熱くて夜中に起きてしまった。北海道で在職の最後の年と同じような感じか。疲れと苛立ちとか混じっている。自分の心身の調子はある程度測れるようになった。できるだけ粛々と日々を過ごす月になりそうだ。梅雨に向かう季節は苦手だ。生き物としての自分の弱さの自覚がぼく自身を支えてきたと思う。

 

8 植物はみな、ここからの季節を楽しみにしている気配がある。

 

9 今日はダンサーインザダークを立川か川崎で見ようと思っていたがあきらめた。多分今そこに使える魂がないと思う。ぼくにとって映画は全てのアートの中で一番エネルギーを使うものだ。もう何年も心身が整っていないと見ることができない。

 

10 ぼくも絵が描けたらなあ。たった一枚展示されていたフェルメールの絵はたしかに素晴らしかった。でも同時開催の静かな会場で見た羽生輝に心を鷲掴みされる。焦点の合わせようがない(と思える)景色を描くってどういうことだろう。羽生は定年までを中学校と高校の教師として仕事を全うした人。驚異的だ。

 

11 両足の踵の後ろが硬くなっていて、押すと少し痛い。硬くなった皮はひび割れて剥けている(これは痛くないけど)。足の反射体というのをなんとなく気休めみたいなものと思っていたが、痔がひどくなるとこの部分がひどくなるのを体感すると、どうやら先人の知恵はすごいらしいということがわかってくる。

 

12 梅雨入りしたのか。

 

13 本日の授業。今日も自信無し。なんとかうまく回さなくてはいけない日。5年生の国語はぜんぶはできないかな。

 

14 水戸やむなくキャンセルか。水戸、今日は遠かったな。悲しい。落雷でもあったのかなJR。

 

15 ベームベルリンフィル。ジュピター。最も美しいものを聴いて心を落ち着かせる。かなしい。

 

16 本日のばん走。

ぼくの授業三時間。

研究授業一時間。

研究協議。

今日は終わったら講座までの時間、朋子の墓参りに行こう。

 

17 昨日の本八幡は2名の方がたどり着けなかった。今朝5時1on1対話の方もたどり着けず。さて出発準備をしよう。明後日の札幌も今のところ2名。授業びらき体験がメインの回、集まらなければ流そうと思う。学校の6月とは年々そんな感じだが、今年6月の厳しさは空前である(残念だが絶後ではなかろう)。

 

18 うちの娘は昨日給食中に歯が抜けたのだが、先生には言わなかったそうだ。なぜなら黙食だから。

 

19 雨の音がする。ぼくはぼくのできる範囲のことをぼくのやり方で丁寧にやるしかないんだな。たくさんの人がぼくを通り過ぎていったが、その哀しみも、ぼくが静かに受け入れるしかないんだよね。雨の音がする。今日はもうおしまい。おやすみなさい。

 

20 小谷美紗子。まっすぐ響くな。

 

21 日々の生活維持に苦しむ人がはっきりと増えているのに、参議院選挙の後、ぼくらの国は国防費(軍事費)の増額に前のめりになっていくのかな。ぼくが学校関係者だからということを割り引いても、人間を育てることに力を尽くさないといけない時期だと思うんだがなあ。

 

22 ドライブインカリフォルニア。タイトな日程の中だったが、見に行ってよかった。悲劇こそが魂を洗う。おやすみなさい。今日もとても疲れた。

 

23 母はアジサイの花が特別に好きな人だった。特に神楽見本林の林内に咲くエゾアジサイ(ガクアジサイ)が大好きだった。でもぼくはアジサイにあまり心が動かされることがなかった。そのしみじみとした良さは今ようやく知れるようになった。今年のアジサイはことのほか沁みる。横浜は、雨。

 

24 そういえば、昨日今日と朝の電車の時間、乗客がどんどん減っている。教職に限らずどの職種も苦しい時期になってきたのだろう。詳しくは書かないが方々の学校でも朝担任陣が教室に行く時間が少しずつ遅くなっているようだ。4月当初より概ね10-20分遅れくらいが現在地だろうか。早く行かなくなることで確実に何かしなくなっている(できなくなっている)はずだ。たとえば朝の黒板メッセージ。自分だけの記録準備はいいけれど、こうした目鼻立ちのはっきりしたサービスが、できなくなるのは結構深刻な影響が学級に及ぶだろう。学校の先生は6月半ばの自分を4月にイメージし実践を編むことはやはり大切だなぁ。ぼくも苦しい。今朝は昨日の授業プランと同じ授業が4コマなので、毎朝あげる授業プランの写真もなし。代わりに雨の朝のアジサイの写真をあげる。

 

25 今年きっと何度か来ることになる、博多の夜。静かな夜。しなければいけないことはいっぱいあるのだけれど、もう眠ろう。ラドゥ・ルプーの弾く、シューベルトで。