研修会を開くということ

ぼくは、北海道の教員を辞めて東京に出てきた年の秋くらいから、小さな研修会を開催し始めました。かつては授業づくりネットワークをプラットホームにして百人、二百人という規模の大きな研修会を開いていました。でも、そこに集まる人たちの授業や教室が多くは何も変わっていかない現実を突きつけられる中で、大規模集会を捨て、10名前後の参集規模の小さな研修会を気力と体力が続く限り開くということを決めました。また、学校帰りの時間にぶらっとそこまで立ち寄れるそういう学び方を創出したいと考えて、平日の夜の時間の研修会を開き続けてきました。

会場費と移動費、それに食事とかを取ると、ほぼトントン。この企画での収益は難しいのですが、赤字にもならない感じで、持続可能に続けてきました。

この考え方に賛同してくれる、例えば甲府の先生などは、年に4回くらい甲府駅近くの会場を押さえてくださって、19時から2時間弱一緒に学ぶ場所を創出するお手伝いをしてくださっています。太地・那智勝浦の先生方や、昨年は舞鶴の先生など、中央から遠く離れた場所で、学びの場を作るお手伝いをしてくださっています。

ぼくは元々圧倒的な田舎教師でした。北海道で仲間たちと学びの場づくりに奔走している様子を、北海道外の人たちは驚嘆の目で見ていた時期もあります。が、それには北海道という場所にいたことでのおそらくは辺境の魂がそうさせていた一面はあります。ぼくらにとっては、辺境に座していても学びが深まらず広がらないという渇望感。そして自分達が本州などで体験した学びを、北海道の仲間たちとも共有したいという熱い思い。もちろん辺境の地から中央に竿を刺すような提案を高らかに掲げたいというある種の英雄的な願望。そうしたものがないまぜになることで生み出されていったものでした。

ぼくは北海道の魂を請け負った一人を自負しています。今も中央から遠く離れた人たちとこそ学びの場を作りたいと思っています。

ぼくが近くに行く機会を狙って、あるいはそうでなくても、そこまでの交通費とご飯代くらいが稼げるなら、ぼくは、日本中どこへでも行き、ぼくでよければ一緒に学びの場を創ろうと思っているのです。できるなら、学校帰りにぶらっと。

学びの場創出の最初の一歩を踏み始めたいと願う方は、どうぞお声がけください。日程などを調整してお伺いしたいと思います。

今年の自主研修会。ぼく自身が考えた日程案は、近日、こちらで公開しようと思います。