ビッグデータの分析によって初めて歴史の上で起こっていたことがクリアになる(発見される)ということはすごいエキサイティングだな。
ただ、書かれていることのつながりはよくわかるのに、とにかく読み進めるのが苦痛なくらいにつまらなかったのも事実だ。
こうした本は面白さではなく、内容の価値を読み取ればいいのだという人もいるのだろうが、そもそも翻訳とは、それ自体が比喩化し続ける作業なのだろうから…。言語がそもそも比喩そのものであることをさらに考え合わせれば、翻訳は高次なメタ的比喩化作業とも言えばいいだろうか。
それで、そもそもが、おそらくリーダブルであることを意識した科学エッセーのスタイルを持った本なのだとすると、訳者の文学的素養の有無が圧倒的に試されてしまうのだと思う。内容を伝えることと、面白く読ませることとは、なかなか両立し難いね。
この本、既に広く読まれていて、その価値を語るブログ記事なども方々にあるようだから、あえて、少し辛めに。
同時代軸だけでなく、時系列的に、ビッグデータを量的に分析をかけていく・・・おもしろい。つまり、検索そのものの恣意性みたいなものも炙り出されてきて、ビッグデータ集めて、その一部をうまいこと示せばエビデンスの提示になりましたみたいな話も、違うのよねえ、ということなのだな。訳書に強い人、お薦めします。
鈴木日出男さん。学生時代たくさんお世話になりました。良い本でした。こういう入門書ってちゃんと手元に一冊置いておかなければ。
この本のような表現は、実際には起こり得ないことが前提で成立するんだなと思う。今は、シャレとしても読めない。ちなみに読んだ本はこっちの表紙じゃなくて、永井豪ワールド炸裂のフルチンの表紙の方。
安藤さんは、根本は首尾一貫しているけど、発言はてんでばらばらだ。そういうところがとても好きだなと改めて思う。
必要に迫られて再読した二冊。コロナの渦中に、とにかく今の気づきをちゃんと言語化して社会の真ん中に差し出したという意味で、本当に大切な二冊だったと思う。
入った教室で、感動的な場面に遭遇した。いろんな学校・教室に入り続けていると、奇跡的な場面に遭遇することが時々ある。感謝感謝だ。