最近読んだ本から その23

ずうっと、新しい運動、新しい組織について考えている。ぼくにとってのベースは、社会運動であり、カウンターとしての力を蓄えることである。

ティール組織に代表されるような、組織はどうあるべきかかくあるべきか、どうしたらうまく機能するか、ではなく。

そもそも組織というものがどのようなプロセスでなら存立するのかということに関心がある。

学校における「ワークショップ」が、スタート期から20年強の時期を経て遥かに成熟したのだなと。隔世の感。様々な知見を踏まえて、再現可能な、細部も想像できる良書になっていると感じた。「社会科」に限らずワークショップとしっかり取り組みたい教師には現状必読の一冊だと思う。

一方で授業の記録部分については一貫して違和感もある。教師と子どものやり取りで綴られている授業現場の風景は、これは「エピソード」なのだろうか。無着の実践記録を巡る議論以来一貫して指摘されてきた授業実践記録は見たいように見てきた自分語りの物語なのではないかという問題が、ここではかなりはっきりまた立ち上がってきているように思える。