アートを旅する 2022年1月上旬

・神田一明、日勝展(道立旭川美術館)。

一明さんの画業を一望することができた。見応え十分。ぼくは、ある時期の一明さんの作品しか知らなかったんだなと再認識した。日勝はその早過ぎる詩も含めて話題に上ることしきりだが、長く描き続けてきた一明作品には、ちゃんと長く生きてきた人にしかない腕前と物語とがある。併設展の北海道の美術1950−70もとても良かった。実家を片付けるたびに目にしてきた菅原弘記作品を美術館で改まった形で見ると不思議な感じがする。我が家の弘記作品は、改めてすごい作品である。

・「アフリカの蝶切手」「カメイコレクション展 Ⅲ期」「世界の蝶」、令和の「新しい伝統こけし展」(カメイ美術館)

豪雪の中で、札幌行きをあきらめ、仙台に戻る。せっかくなので、前から気になっていたカメイ美術館。これはもう、ものすごいぞ。もうほんとすごいのだ。「蒐集家」とは、なんと奇特で横暴で、そして美しいのだろう。亀井文蔵、亀井昭伍の二代にわたる圧倒的な蒐集を見ながら、これは二人の人物の宇宙に出会っているんだな、と思う。仙台に来た人は、きっと見た方がいい。


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