アートを旅する 2022年11月下旬

関西フィル(大阪いずみホール

デュメイ。最初のモーツァルトは遅れて入ったので聴けず。でもヴァイオリン名曲の数々・・・彼の美音に聞き惚れる。もったいないほどの客入りだな・・・。前半はデュメイの伴奏といった風情だった関西フィルも、後半の真夏の夜の夢ははなかなか楽しく充実だ。結婚行進曲。いい今日だな。

スティーブ・ライヒプロジェクト レクチャー・ショーイング・ワークショップ(くにたち市民芸術小ホール)

加藤訓子マリンバを聴くのは、この街に暮らすようになった6年前の4月以来だった。今回は若手の打楽器奏者との共演で、目黒バーシモンホールで開催するライヒプロジェクトへの取り組みのいわば中間発表。もう最高だった。観客はほとんどいないホールで、丁寧なレクチャーはまるで私に向かって話してくれているような、そんな贅沢な時間でもあり。何しろライヒを演じることは、もう、ダンスなのであり。

沖仁(第一生命ホール)

20周年記念公演。会場はハートの目をした女性でいっぱいじゃないか。いろんなゲストを交えたオムニバスな展開で楽しかったが、最後のアンコールでたった一人、ギター一本で弾く姿に痺れた。最後は独り。独りなんだな。

 

すぽんじのこころ 2022年11月下旬

1 偏頭痛。二日目。朝は5時からお一人と話す。個人ばん走について。その建て付け丁寧に考える機会になる。

2 今日の授業もイマイチだった。問題はぼくの側にある。根っこにあるのは多分勇気の問題だな、ぼく自身の勇気の問題だ。

3 それにしてもクリュイタンス&ベルリンフィル。田園、なんと高貴な。55年盤を愛聴していたが(それも素晴らしいのだが)60年盤には神が細部に至るまで宿っている。

4 森への授業に迷い続けたが、その理由は色々ある。一つだけ言えることは、この森に向かい川を遊び森で思考するプロセスと出会う作品を、みんなでワイワイ言いながら読むイメージが最後まで全く持てなかったことだった。

5 作品には言うまでもなく作品に合った出会い方がある。そして言うまでもなくぼくにはぼくの得意な授業の創り方がある。『森へ』ではそれに子どもたちの行事活動中の状況との寄せ合いも併せて結節点がどうしても見つけられなかった。もしもう一度やる機会があるなら全然違う構造の授業にすると思う。

6 関西フィル。デュメイの至芸を楽しむステージだ。前半はこれはもうヴァイオリンショートピース集なんだが、ああこういうのを聴きたかったんだなあと思う。世界が難しくなると、当たり前にキラキラしたり温かかったりするものが心の底からほしくなる時がある。客席は1/3強。もったいないな。

7 5年間ぼくのばん走にばん走してくれたカバンが先ほど大阪からの帰り道にこと切れました。以前と同じく肩紐がちぎれました。以前は修理に出しました。以前ちぎれたのは右側。今回は左側の肩紐がちぎれました。もう直さないと決めていました。気が遠くなりそうな夜です。

8 昨日は新幹線で完全に意識を失った。予定原稿手付かず…きつい。一箇所一箇所全力だ。良い時も申し訳ない時もあるがいつも精一杯だ。昨日は何年間もグラフィックレコーディングに真ん中で息を吹き込む場づくりをしてきた経験が役に立ったなあと思う。多くの関わってくれた人たちに心から感謝している。

9 何かにこれまでと違う機能を持たせたり違う役割を期待したりするケースが増えている。既存のものを拡張的に捉え直す発想は今や不可欠だ。でも面倒でもそれは前とは違う場・モノを作っているのだと宣言するべきだと思う。機能用途の拡張的判断をこのままやり続けると世界がタコ足配線化してしまう。

10 飛行機で戻る。道北滞在3時間。

11 父は妹の墓の前でこの冬は一つずつ終わっていくんだなとつぶやいた。うららには「聴こえなかった」と思う。そういうこと。誰かとこの墓に来るのは久しぶりだった。

112 20年前の吉田恭子の素晴らしいメンデルスゾーンを聴いている。ロザンドの弟子、彼の美音を受け継ぐ人だと思う。この録音金聖響アンサンブル金沢ということで再発売はあるまい。素晴らしく美しい演奏なのになぁ。お嬢さんの演奏も聴いてみたいが、ぼくは第一線の時期の吉田恭子が聴きたかったな。

13 原稿煮詰まる。ワクチン4。横でパッカッションWS。なんと加藤訓子氏(ライヒ!)。若い仲間たちとのカウンターポイントを聴く。東京へ引っ越し直後。ここでぼくは加藤訓子氏を聴いた。ぐるっと一周したのだと思う。失ったものと得たものとちょうど帳尻が合うくらいなのかも。

14 朝比奈&新日フィル。ブラームス交響曲。朝比奈は大指揮者だったんだな。骨格の大きさがもう全然違う演奏だもの。

15 今日のイーハトーヴの夢の授業がようやく出来た。今回は学びやすさを考えると小さなワークシートがあった方が良さそうだ。大至急作ろう。ずうっとギリギリの仕事をしている。今朝は電車の乗り換えを間違えた。あり得ないほど疲れているらしい。

16 そうか。ブラームスの四番は、他の3曲以上にオーケストラの持つ技量があらわになるんだな。。。

17 Twitter社の大量解雇が話題になっている。報道姿勢・方針云々で快哉をあげる人たちには、突然解雇された人たちの生活や家族へも少しでいいから想像を巡らしてもらえるといいんだがなあ。これ雇用と生活保障って話で言うと稀に見るひどいやり方だと思う。。。

18 広島の平川理恵教育長に関して揚げ足取りに近い指摘が続いて悲しい。ぼくが年間百数十校を回ってきた経験からはっきり言えることは、学校は千差万別ってこと。本当に学校のリアルを知りたいと考えるなら、現地まで足を運ばなければダメです。平川さんはそれをやり続けているだけです。目指す学校の像・教育の像について議論を戦わせるのは大いに結構なんだけどな…。本当に何かを知ろうとするためにはコストがかかるということをちゃんとみんな考えてほしいと思う。たとえ考え方が違う人であったとしても、現場に頻繁に足を運ぶ教育長が足を運ばない人よりも信頼がおけるのは当然だ。

19 あ、そうか。わかる人にはわかるんだろうけど、わからない人には全然わからないみたいなので補足する。ぼくは立場の違う人や考えの違う人についても、手続きやプロセス・誤読(フェイク)による批判はしないようにしたいし誰かがそういうことをしていることについては、納得できない時はNOといいます。

20 よくいろんな立場の人(おそらくは多くの人が、「あれ、それは晋さんとは考えや立場が違う人なんじゃないの」と感じている相手)について味方をするのを見て、ぼくがその相手の主張や考えに賛同していると誤解されることがあるのですが、その理解はだいぶ違っています(笑)。

21 沖仁。素晴らしかった。最後は独り。表現者はきっぱりと独りで立つ。かっこよすぎる。

22 溝の口のデッキから排除されたホームレスの人たちはこの寒空の下、どこにいるのだろう。

23 ぼくには立場上も自分の経歴や動き方・人脈からも様々な情報が入る。様々な学校教育関連の案件事案疑惑については周辺状況も含め入ってくることも多い。心がけているのはできる限り公正公平にここまでは話せるという地点で話をすること。複雑だからこそできる限り切り分けてシンプルに考える。

24 半日原稿と闘った。まだ闘っている。原稿には一度も勝ったことがない。

25 なんだか疲れるやりとりが続いているなあ。いや本当に疲れてるんだろう。急遽切り替えた新幹線。揺れる。明日の朝3人の方としっかり話したい。少し眠らなければ。

26 だいぶ頑張ったが完成に至らず。明日の帰りも新幹線に振り替えるしかないか。とにかく時間が欲しい。

27 NHKスペシャル。OSO18に見入ってしまう。被害と真摯に向き合いながらも、どこかユーモラスであるのがいい。つまり、人智が及ばないものへのペーソスというか。

28 この日本の今をちゃんと描いた映画があれば見たい。教育ガー、政治ガーを「告発」するような奴じゃない、ちゃんと比喩であるもの、なら。

29 結局今日は園田の講座は参加者ゼロで中止とし。だるまで串かつ。久しぶり。もう当分はいい。美味しかった。

 

ちょんせいこさんとの共著『対話で学びを深める 国語ファシリテーション』が刊行されます。

『対話で学びを深める 国語ファシリテーション』(フォーラムA)

4年半かかってしまいました。編集者には本当に言葉では言い尽くせぬ力添えをいただきました。関連するセミナーも二人で行っていきます。今のところ今週末大阪と東京で開催の予定です(ぼくのブログなどで確認してください)。

刊行に時間がかかった事情は様々です。要するにそれだけの時間を必要とし、それでもこれだけしか書けなかったということになります。

ぼく自身が言語化できない自分の授業。それをせいこさんに、ファシリテーションの文脈で、多くの人に届くように通訳をしてもらうというのが、そもそものぼくの願いでした。後は皆さんに読んでいただいて、よき点も不備も不足も指摘していただくしかありません。

 

~はじめに~
「主体的・対話的で深い学び」を目指すチャレンジが始まって数年が経ちました。
これまで日本の学校教育は教師主導で先生が知識や情報を伝える説明中心のスタイルで進められてきましたが、そうしたこれまでの授業の見直しの必要性が、新しい学習指導要領に示されました。そして、その具現化を目指した現在の国語科の教科書をパラパラとめくってみると「付箋に意見を書いて整理して交流しよう」「グループで話し合って決めよう」のような、ボトムアップで進むアクティブ・ラーニング型の学習スタイルが推進されています。今は先生の説明中心の授業から活動中心の授業へ試行錯誤の時期、いわば過渡期にあたります。これまで蓄えられてきた知見と、これから進められていく授業を運用していくための新しい技とがハイブリッドされていくことが必要です。
授業がどのように変化しようとも、教室の主役は子どもたち。
学習者中心の授業を円滑に進めるためには、ファシリテーション技術が有効です。
教室というコミュニティの中で、「言葉の力」を身につけて、将来に渡って、個々の力を存分に発揮しながら他者と協同して歩む力を身につける。そう考えると、国語科の授業を効果的に進めるには、学習者である子どもたち自身が、日々の授業において、ファシリテーターであるのが合理的と言えるでしょう。先生の姿をモデルとして子どもたちは国語科におけるファシリテーションを学んでいきます。
この本では、長年、国語科教育に携わってきた石川晋とファシリテーションの普及に取り組んできたちょんせいこが、これからの学校教育の要となる「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)を育む国語科の授業の進め方を、教科の本質と向き合いながら示していきます。特に石川が長年の国語科教育で取り組んできた授業実践から、今、教育現場に届けたいものを精選し、先生や子どもたちがファシリテーション技術を身につけることでより授業を楽しく学べる方法を紹介しています。紙幅の関係もあり、実践例は現場の多くの先生が困難を感じている読むこと領域を中心にまとめました。また、ICT活用の手がかりについては、スペシャルゲストの蓑手章吾さんとの鼎談の形で提案させていただきました。
本書は、先生としての経験年数が浅い「教師初学者」にも、わかりやすいものになるように努めて書いています。既知の内容も多いかもしれません。紹介する内容に紐づく文献なども注釈としてつけてここから先の学びに役立てられるようにしました。ぜひ、あたってください。

石川晋、ちょんせいこ

 

今後の講座予定(11月末ー12月申し込み開始、本八幡、大宮、札幌、あざみ野、甲府、稚内etc.)

11月末ー12月は、タイトルの地域の他に、多賀一郎さんとの神戸での講座(12/3)、ちょんせいこさんとの新刊に関わる講座(大阪11/26、東京11/27)、八戸の生徒指導部主催の講演(12/26)などがあります。多賀さんとの講座、ちょんさんとの講座は下記から申し込みを。八戸の講座は私に直接問い合わせてください(参加できます)。

ちょんせいこさんとの講座(大阪11/26)

ちょんせいこさんとの講座(東京11/27)

多賀一郎さんとの講座(12/3)

 

稚内

4月3日日曜日13時―16時

12月17日土曜日13時―16時

3月18日土曜日13時―16時

 

名寄

4月2日土曜日13時―15時

6月2日木曜日19時―21時

7月1日金曜日18時45分―20時30分

8月26日金曜日18時45分―20時半

11月4日金曜日19時―21時

1月19日木曜日19時―21時

3月17日金曜日19時―21時

札幌

6月12日日曜日17時―19時(5日ではなく12日に変更しました)

8月20日水曜日13時―17時(大野睦仁さん、鈴木哲実さん、平山雅一さん、戸来友美さんとの対話)

12月11日日曜日17時ー19時

水戸

1月15日日曜日13時ー15時

仙台

1月14日土曜日16時―18時

大宮

9月14日水曜日19時―21時

12月8日木曜日19時―21時

2月8日水曜日19時―21時

 

国立

4月12日火曜日19時―21時

5月10日火曜日19時―21時

6月22日水曜日19時―21時

7月20日水曜日19時―21時

8月29日月曜日19時―21時 

9月20日火曜日19時―21時

10月5日水曜日19時―21時

12月7日水曜日19時―21時

2月1日水曜日19時―21時

3月23日木曜日19時―21時

 

自由が丘

10月2日日曜日13時ー15時

 

本八幡

6月9日木曜日19時―21時

9月15日木曜日19時―21時

11月25日金曜日19時―21時

2月16日木曜日19時―21時

3月25日土曜日13時―16時

 

千葉県・茂原市

9月2日金曜日19時ー21時

 

あざみ野

5月25日水曜日19時―21時

6月29日水曜日19時―21時

7月13日水曜日19時―21時

9月7日水曜日19時―21時

11月6日日曜日14時ー17時

12月14日水曜日19時―21時

1月25日水曜日19―21時

3月22日水曜日19―21時

甲府

7月14日木曜日19時―21時

9月29日木曜日19―21時

12月15日木曜日19―21時

2月15日水曜日19―21時

 

園田

7月7日木曜日19時―21時

8月23日火曜日19時―21時

10月28日金曜日19時―21時

10月29日土曜日14:45−17:45

2月23日祝16時―18時

3月8日水曜日19時―21時

舞鶴

7月23日13時―16時

那智勝浦

7月24日10時―16時

徳島

6月24日金曜日19時−21時

2月2日木曜日19時―21時

3月3日金曜日19時ー21時

 

小倉

6月16日水曜日19時―21時

10月14日金曜日19時―21時

3月1日水曜日19時―21時

 

アートを旅する 2022年11月上旬

・goog morningno5「赤裸裸」(ザ・スズナリ

ものすごい熱量だった。最高だ。この劇団、客も玄人層も多く支持も高いがtwitterレビューはいつも少ない(ちなみに今日も満席!)。既存の言葉でレビューしにくいんだと思う。かくいうぼくもその一人なのだがとにかく体感した者だけが感じる衝撃痛烈で爆笑の芝居だ。鳥越さんは卓越した俳優だと思うが、その鳥越さんと冒頭から丁々発止やり合うラサール石井さんのこの芝居に賭ける熱が全編を貫く空気を規定していた感じもする。とにかくここで観るしかない、ものすごい芝居だった。


・世界が絶賛した浮世絵師 北斎展 ―師とその弟子たち―(道立旭川美術館)

 北斎の大回顧展だ。彼の有名な作品群をほとんど一望できるような重量感だった。そしてこうしてまとめてみることで、ぼくは北斎がそんなに好きじゃないんだなという自分の感情にも気がついた。それでも名作の数々は、人生の中で必ず見ておいていいものだ。神奈川沖浪裏なんて、もうぼくらの国のアイコンそのものなのだろうね。同時開催の北海道教育大学旭川校の歴代の美術教師に作品を集めた展覧会。これも見応えがあった。朝倉力良さんの雪の絵とか、旭川に生まれ育ったものには、やっぱり格別だと思う。

・日本テレマン協会第291回定期演奏会東京文化会館小ホール)

テレマン室内オーケストラ。ブランデンブルク協奏曲全曲。こんな気軽な値段でトップレベルの演奏で聴ける。東京は気が遠くなりそうな街だと思う。チェンバロの高田泰治さん、ヴァイオリンの浅井咲乃さん、リコーダーの村田佳生さん、素晴らしい。中でも、浅井さんのヴァイオリンソロが素晴らしい。バッハにはもう全てがあるんだな、すごいよ、ほんとすごい。全曲演奏なんて北海道の片田舎では生涯接することのないものだと思っていた。たくさん愛聴盤があるが実演に接して初めてわかることが多すぎるね。バッハの音楽には本当に全てがある。構造もうたも遊びもオスティナートも逸脱もユーモアも。テレマン室内オケ素敵な演奏でした。

・東京シティフィルハーモニック管弦楽団第356回定期演奏会(オペラシティ)

 RVWのタリス幻想曲、ついに聴けたこの曲は絶美だった。シティフィルは十分うまいがそれ以上に藤岡さんの各声部を豊かに響かせる指揮にちょっと感動。

寺田さん渡邉さんの二台ピアノ協奏曲。硬質な楽曲なのに滲み出る年輪にじわっとする。後半のドビュッシーがまた素晴らしい。先日神奈川沖浪裏を見たばかりだが、ドビュッシーの「海」がこれほど美しく聴けたのは初めてだった。大満足。



すぽんじのこころでつぶやく 2022年11月上旬

1 この時期の6年生は色々と授業の舵取りが難しくなっていくと、由香里さんが言っていたのを、ふと思い出した。それでも彼女は、ずうっとそのように、していた。素晴らしいことだな。

 

2 怯まずに。作品に合った読み方をシンプルに考えないといけない。ダメなのは基本私がダメなのである。なんか泣きそうだな。55歳にもなってけれん味いっぱいの情けない授業だな。チャラにしてもらおう。じゃないと子どもたちにも、何よりも作品に対して、申し訳ない。「森へ」は森の周りをぐるぐる回るようなことではしょうがないんだ。ちゃんと分け入らねば。それが森へ向かうものの流儀だ。

 

3 決心が付かなかったが、ぼくは6年生に読む本を決めた。ぼくが読みたい本を読むのだ。本を決めたら、じわっと涙が出てきた。明日から読もうと思う。

 

4 赤裸裸。ものすごい熱量だった。最高だ。この劇団、客も玄人層も多く支持も高いがtwitterレビューはいつも少ない(ちなみに今日も満席!)。既存の言葉でレビューしにくいんだと思う。かくいうぼくもその一人なのだがとにかく体感した者だけが感じる衝撃痛烈で爆笑の芝居だ。

 

5 4日は初雪かも、と。遅い初雪。見れるといいな。大酒を呑んで迷惑をかける夢を見た。

 

6 かつて音楽・絵画作品は作者を狂おしく追い詰めるほどの「酷評」を浴びた。マネ「草上の昼食」とかラフマニノフ1番交響曲とか。今この社会のどこにも酷評なんて言葉はない。テキストと読み手との相互作用の生月は結局のところ作家と消費者(読者、批評者)の馴れ合い内なのか…微温的文化の日に。

 

7 これから高橋要さんのところへ。絵を持っていく!!

 

8 高橋さんご夫妻に無事に渡すことができた。なんか、ホッとしました。

 

9 北海道までやってきたが、実家の片付けをし、絵画を運び出し、食品の買い出しをして玄関先に届け、ぼくは旅館に泊まるのだ。

 

10 ○○さんを推すっていうので、署名が始まったりした時点で、もうその人の可能性はないのである。署名なんていうのは、した本人がなんの責任もない、実にいい加減なものであるということを分かった上での運動には共感できるけど。

 

11 あ、てんてん、うまい!

 

12 さて、どんどん撤退していかなくては。あなたは幸せですかと訊かれると、それはなんともわからないな。

 

 

13 空港。取材案件猛速対応。原稿を書く時間がない。子どもたちにもいうのだが書く営みは考える時間も含めた全ての時間を言うのだ。学校で子どもが作文を書かない(書けない)中核的な事情は教師自身の書き手としての経験不足。結果手を動かす時間だけが書く時間だと見誤ってしまうからだと感じている。

 

14 今日はよい天気。この時間までずうっと今日の授業をどうするか迷っている。考えてみれば、初任の時からずうっと迷っている。迷っていない朝はなかったと思う。

 

15 音楽が見つからない時はモーツァルト。今朝はアンダの20番協奏曲。

 

16 ダブルヘッダー。目黒区の小学校へ。握り飯を流し込む、ジャスミンティーで。

 

17 セブンイレブンのパスタの量も減ったね。

 

18 ブランデンブルク協奏曲。ルドルフパウムガルトナーとルツェルン祝祭管。ジャコッテのチェンバロが素晴らしい。もう一枚フェーバーとヴュルテンベルク室内管。こちらはラウテンバッハーが素晴らし過ぎる。行ったり来たり。

 

19 10月。本務校以外の記録。観察授業32時間。飛び込み授業10時間。校内研修&リフレクション12時間。民間研修会:5回。1om1対話62時間。

 

20 月食、少し見る。

 

21 毎年やってくる暗黒の季節がやってきた。大したないはずの原稿が溜まり始めた・・・。

 

22 ずうっとこんなことをしていていいのかなという気持ちと、ずうっとこんなことをしていなくてはいけないはずだという気持ちと。

 

23 今日もとても悩んでいる。ぼくは教職のスタートが筆舌に尽くし難き困難校だった。授業中の喫煙。音楽室の暗幕を締め切られて放たれて飛び交うコウモリ。スノーモービルで登校する生徒…。無力感に苛まれながら毎朝家で吐いていた。授業に行く前はいつも震えた。以来授業に行くのは今に至るまで勇気の必要なことであり続ける。ぼくはそこで立ち尽くし方を覚えた。ぼくの立ち尽くしは年季が入っている。今はあの時子どもたちがぼく以上に立ち尽くしていたことが想像できるようになった。学校は当時から既に誰もが立ち尽くす場所だったのだと思っている。

 

24 テレマン室内オーケストラ。ブランデンブルク協奏曲。前半終了。この曲全曲演奏をこんな気軽な値段でトップレベルの演奏で聴ける。東京は気が遠くなりそうな街。浅井さんのヴァイオリン素晴らしい。素晴らしかったです。泣きそうになりました。バッハにはもう全てがあるんだな、すごいよ、ほんとすごい。全曲演奏なんて北海道の片田舎では生涯接することのないものだと思っていた。たくさん愛聴盤があるが実演に接して初めてわかることが多すぎるね。バッハの音楽には本当に全てがある。構造もうたも遊びもオスティナートも逸脱もユーモアも。テレマン室内オケ素敵な演奏でした。

 

25 軽井沢。ぼくは、ここや又都内や関西の私学を訪問するたびに、娘うららのことを考える。学校教育の世界がトリクルダウンに絡め取られていかないかと、注意深く見つめている。

 

26 ぼくが一人一台タブレットを歓迎しつつ、GIGAがどうしても苦手なのは、そこに立ち込めるトリクルダウンの悪臭に耐え難かったからである。たくさんのたった一人を見つめ続ける限り、教育は豊かな海なのである。

 

27 ぼくはいつも自分が「一部」「わずか」「その他」に組み入れられる想像力を手放さないでいたいと思っている。「一部だから仕方がない」という人にも自分が別なジャンルや条件下では「一部」とみなされる可能性があるってことを共有できるといいのだけれどなあ。そうしてはじめて教育の話ができる。

 

28 今日は司書の本と子どもとを切り結ぶ執念。国語教師のたった一人へのこだわり。理科教師の現実的な闘い方。の三本立てでした。

 

29 今日は、玄関に入ると聞こえてくるさざなみのような音がよかった。人の姿をした声があり、衣服や身につけたもの、持ち込んだものの様々な音が、ちゃんと聞こえてくる。こういうものを、立ち止まって聴きたい。そこから少しずつ考えたい。

 

30 メモ。そういえば@1130Kimuraに「しんさんは、今の動きをいつまでやるんですか」と訊かれた。何度も訊かれたことがあるが、今日はとてもタイムリーだった。ぼくには目標やゴールはない、だから続けられる。誰かを変えられるなどと思っていない、だから関係性問題に埋め込まれない。そういうことだな。

 

31 GIGA高揚バブルが終わり現実的活用だけが生き残り進展する段階だ。特別なソフトやツールに踊り性能をフル活用してみる時期は終わったのだ。スポーツカーを買うとアウトバーンで一度200キロ出してみたいみたいな心情は多少理解できるが、日常の買い物に200キロもそもそもスポーツカーもいらない。

 

32 人間が目視で情報処理できる量などわずかだ。だからあのロイロで40人分の意見を総覧みたいなのはあまり効果がない。人は結局その中から親しい人や見やすいもの、同じような意見を探す。まあこに問題は一斉的やり方の延命問題とそもそもくっついているのだが。

 

33 昨日のシティフィル。RVWのタリス幻想曲、ついに聴けたこの曲は絶美。シティフィルは十分うまいがそれ以上に藤岡さんの各声部を豊かに響かせる指揮にちょっと感動。寺田さん渡邉さんの二台ピアノ協。硬質な楽曲なのに滲み出る年輪にじわっとする。後半のドビュッシーがまた素晴らしい。大満足。

 

34 南紀白浜へ。そうか、コート、いらなかったか。羽田空港。すごい人。今日はものすごくいろんなことを考えた。ぼくはぼくというミクロコスモスとどう向き合い付き合うか。自分をクリアに説明しうる言語能力がほしい。

 

35 けぶるような雨だ。南国の雨なんだ。ぼくの人生にはなかったいろ、なかったにおい、なかったはだざわりの、雨。音。

 

36 ひどい偏頭痛。今日は仕事をちゃんとこなせれば合格という日になりそうだ。こういう日もある。今朝は今年一番厳しい出勤。偏頭痛との戦いはとにかく一度は必ず敗退することになる。今日は敗退の日。

 

37 年間7回研修にばん走させていただいた学校の仕事が今日で終わりました。ぼくのばん走は、そこで時間を共有した人たちにこそシビアに評価していただけるものだと思う。シビアに。

 

38 長い友人とオンラインで阪倉篤義の『改稿日本文法の話』を丁寧に読んでいる。今日も楽しかった。今日の授業もイマイチだった。問題はぼくの側にある。根っこにあるのは多分勇気の問題だな、ぼく自身の勇気の問題だ。

 

39 それにしてもクリュイタンス&ベルリンフィル。田園、なんと高貴な。55年盤を愛聴していたが(それも素晴らしいのだが)60年盤には神が細部に至るまで宿っている。

 

アートを旅する 2022年10月下旬

・ラトヴィア放送合唱団(武蔵野市民文化会館)

 衝撃的だった。硬質で安定的な響きとピッチによる歌声は、特に現代楽曲との親和性が圧倒的だ。呆気に取られるほどの「凄演」だ。一方で、ブルックナーのモテットとか、なんだろうこれは・・・ぼくが聴きたい滋味豊かな、神を求める歌声ではない。そうだな、もう先に天上に届いちゃっているのだな・・・。


・箱庭円舞曲「人はなれていく」(浅草九劇)

 古川脚本の素晴らしさよ。奇怪さが徐々に立ち上っていく感じは、いつもながらなのだが、今作はいつも以上に、登場人物の一人一人が少しずつだけど受け入れがたく嫌な人で、心地よく後味が悪かった。こんなブログを書いているぼくもまた、誰かに見てもらいたいのだろう、本当は誰かの幸せなどこれっぽっちも望んでなどいないのかも知れない。今回は、場面転換の音響が、ぼくにはどうも耳障りだった、どなたかもツイートしていたが。

 

・札幌交響楽団kitara、昼公演)

 バーメルトがようやく来日しての定期。プログラム設定をした時にはこの戦争状況を全く想定していなかっただろうが、メインはハイドンの”戦時のミサ”。名演の誉高いバーンスタイン盤でさえ、2回くらいしか聞き通せなかったぼくには、やはり辛い曲だった。そもそも間違って買ってしまったチケットなのである(笑)。バーメルト、どうも良さがわからない。レコーディングにおける先鋭的なプログラムが有名だが、演奏はいつも微温的で、モヤモヤした感情が残る。今回も、最初のメンデルスゾーンからどうもパッとせず。佐藤晴真さんのC .P .Eバッハのチェロ協奏曲イ長調は、佐藤の若さいっぱいケレン味いっぱいの演奏が、まるでロマン派みたいだったけど、良かった。

 

2023.4−2024.3ばん走希望について、みなさんの申し込みを受け付けます(11/24更新)

次年度(2023年4月ー2024年3月)のばん走希望を受付開始します。ただし、土曜授業以外はほぼ難しい状況です。3月終わりに若干のキャンセルが入る可能性はあります。

 

昨今の社会情勢、自分自身のそこにかけるさまざまな資本を考えると、今年度まで5年間と同じ条件ということでは難しい現状です。次年度の条件についてお話していきます。エントリーに際して連絡してほしい内容を3に示していますので、必ずエントリー連絡の際に合わせてお知らせください。なお今年度ご縁をいただいている学校・個人との予定を入れたものが写真の通りです。既にかなり埋まっています。ご承知置きください。もちろん新年度の予定はまだ不確定なところが多いですので、これらが年度末に向けて様々に変更になります。

 

1 ばん走の料金について

 ご存知の通り、ばん走そのものの金額は最低額として1回10000円としてきました。しかし次年度は最低額15000円(ただしいくつか細かなルールあり)にさせていただきます。料金値上げの最大の事情は行っている内容と金銭との不均衡、昨今の物価上昇、などがあります。加えて、ぼくはこうした仕事にチャレンジしたい教員の登場を歓迎しており、ぼくが異様に安いお金で受注し続けると新規参入を妨げてしまうという問題があると感じています。以上の理由によりこの金額にアップさせていただきます。なお、金額設定基準の根拠は、現在お世話になっている横浜市の非常勤の金額が1時間2500円強であることに置いています。現状では横浜の勤務校で働いている方が一日ばん走するよりもたくさんお金が入る状況なのです(この非常勤金額もとても安いと思いますが)。どうぞご理解ください。もちろん本来いただけるだけの分(ぼくの業務内容であればもう少し本来いただけるにが妥当と考えています。ばん走している学校・個人の方には十分納得いただけると思います)をご用意いただけるのは大歓迎です。でも上記の最低額で結構です。学校も個人もお金がないことはよく知っています。

 なお午前中もしくは午後のみの依頼の場合は移動時間がどれだけかかっても最低額10000円とします。

 ばん走内容については、ぜひぼくの本『学校とゆるやかに伴走するということ』などをお読みください。

 

2 交通費について

 これまで同様に片道分のみいただきます。詳細の条件は以下の通りです。

 東京都内及び横浜市内については一律2000円のみいただきます。

 それ以外の地域については関東圏の場合は5000円。

 東北・中部・関西・四国は片道分の交通費として一律12000円のみいただきます。

 九州は片道分として15000円のみいただきます。

 狭間に当たる地域や日本海側の学校などは近隣地域の安い方で結構ですが、まあ相談して決めましょう。

 北海道は滞在機会が多いので、交通費等別途相談(安くできる)です。

 帰路の分及び宿泊費は近隣地域で研修講座などを開催して稼ぎ、できるだけ安価にみなさんが呼べるように工夫します。みなさんも近隣地域の学校や個人と相談してぼくの足ができるだけ出ないように工夫して呼んでください。

 

3 連絡(エントリー)に関するルールについて

 今年度ばん走させていただいた学校個人をまず優先的にお引き受けしました(優先期間は10月23日から今月いっぱいです)。現在はその後の新規の方にも広く募っていますが既にほぼいっぱいです。また平日午後のご希望校もエントリーは4校(キャンセルの可能性もありますが)はいっているので、ちょっと厳しい状況です。

 なおご希望は早くに連絡をいただいた方から順に日程調整を図り、緊急性が高い場合は考慮します。FBメッセンジャーTwitterメッセージ、もしくはメールでご連絡ください。

 次年度の学校が異動などで決まらない、校務分掌や日程などが見通せないなどの場合も、まずエントリーしてください。3月の時点でキャンセル分を含めて毎年再調整しています。

 エントリーの際にはご希望時期や回数も現段階で結構ですのでお知らせください。個人での希望か学校としての希望かも添えてください。ex. 学校として。6月、9ー10月、2月にそれぞれ一回ずつ。 のように。

 

4 受け入れ可能の曜日について

 ぼく自身のこともまだ何も決まっていませんが、とりあえず月曜日から水曜日は今年度同様関東圏の小学校(もしくは中学校)に入りますので、ばん走できる曜日は木曜日と金曜日及び授業のある土曜日です。

 なお今年度は午後から移動可能な学校に関して半日ばん走を受け入れておりました。ぼくの勤務地によって条件が変わるのですが、とりあえず菊名駅を基準に12:45分頃電車で移動して、5時間目もしくは6時間目にたどり着けるという条件の地域については、月曜日から水曜日の午後ばん走も受け入れます。

 

5 その他について

 夏休み冬休みの研修についても上記1-4の条件に準じます。

 また金銭的な見通しがつかないなどの場合や時間帯について相談があるなどの場合は、個別の相談に乗ります。緊急度やこれまでのご縁・関係性によって金銭的な条件を度外視する場合もあります。どうぞ遠慮なくご相談ください。事実ぼくがどうしても入りたい教室についてはこれまでも給食だけの条件で入ってきた例もあります。

 とりあえず以上です。ご連絡をお待ちしています。

























 

すぽんじのこころでつぶやく 2022年10月下旬

1 ノット&東響。話には聴いていたが、名演。第二ヴァイオリンが一人倒れる衝撃的な出来事もあったが、ものすごかったよ。拍手鳴り止まず。木管金管の充実に驚く。ファゴットすばらし。

 

2 昨日の東響&ノット。舞台上で奏者が倒れた件。ぼくは舞台のすぐ上の席だったので一部始終を見た。周囲の演奏者の対応も袖から駆けつけた方の対応もあの急な状況で精一杯だったと思う。またノット氏もほんの一瞬の躊躇があった。オケも2ndVnだけでなく、瞬時の動揺があった。でも熱い音像がすぐに追いかけてくる展開の中で、音楽を進めようと思ったのは、すぐ上で聴いていて自然だったとぼくは思う。そもそも冷静に考えれば、音楽を止めても彼女の容体そのものになんらかの違いがあったとは思えない。なので、そこからの判断はその場がどういう場であったかということに依拠するものだ(としか言えないものだ)と思う。彼女のことはわからないが、彼女はあの絶演の最中に居合わせてきっと最後まで弾き切りたいと思っていただろうと思う。 ショウ・マスト・ゴー・オンとかそういう何やらおしゃれな話ではなくあの場では演奏を続けるしかない、そういうことだったろう。指揮者もオケも責めてはいけない。結果として生まれた名演は録音されていたように思う。音源化されてほしいと願う。そしてもちろん彼女の回復を祈りたい。

 

 

3 ベストセラーを狙う。

『あかねこ全国学力状況調査スキル』

『結局、授業が10割』

『ハーバード風授業づくりの奥義』

『同志教諭よ、管理職を撃て』

『本当の教師力を手に入れる 修養の大学』

『30歳が、教師の分かれ道』

『コミュニケーション力がないまま教師になってしまった人へ』

『教師力5.0』

『残念な教師図鑑』

『学力向上脳』

こうやってパパーっと作ってみると、本当に衆愚だなと思う。

 

4 法的に罪を償って出所してきたものと、明らかになんらかの優遇を受けて見過ごされたまま法的措置曖昧にされたままになっている団体とを、同じに扱ってはいけないよな。法的に裁かれて受刑し出所してきた者と裁かれずに今問題が顕在化している者とを等価交換できると考えるのは、やっぱり法治主義への冒涜だよな。こうした発言をする人が一方で考えが合わない人への法的な制裁を強硬の要求したりするのもしばしば見る。ややこしい。

 

5 セブンイレブンのカットりんごの大きさがびっくりするほど小さくなった。朝食べたスライスチーズは向こう側が透けて見えそうだった。貧しい国、日本。これから大変だなあと感じる。

 

6 今日はいつもより一本遅い。今年一番強烈な授業日程の二週目最後。明日は徳島の学校で授業4時間とリフレクション+指導案検討。明後日は江戸川区の学校で授業3時間と校内研修。神よ力を与え給え。出来ればカルトじゃない神が希望です。

 

7 セブンイレブンのカットりんごの大きさがびっくりするほど小さくなった。朝食べたスライスチーズは向こう側が透けて見えそうだった。貧しい国、日本。これから大変だなあと感じる。

 

8 来年の日程調整に入らないといけないな。もうばん走希望がポツポツ入り始めている。調整は着くのだろうか。

 

9 学校はいろんなことを、悪い意味ではなく、曖昧にしておくことで成り立つ場所だったのにな。実は評価も学習指導要領遵守も働き方改革も全部同じ流れの事態だ。例えばタイムカード入れて幸せになった人はほぼいない。厳格化が悲劇を産んでいくがそのサイクルは自分達で回している面もあり………。

 

10 すごい芝居だった。古川さん、すごいな。よくよく練られた本だった。無論演技陣も素晴らしかった。どの人も嫌な人だった。

 

11 ああもう一年くらい約束したままやれていないことが増えてきている。現場でできること以上のことをやることが自分の能力的にハッキリと難しい。そういうことを認めざるを得ない、そういうことなんだな。。。ごめんなさい、本当に。

 

12 おそらく文部科学省内も直轄の教委やセンターもワンオペに近い状況なのだろう。先日から繰り返し書いているようにその想像力を前提に発言したいとぼくは思っている。子どもたち・教職員・保護者の真ん中にケアを置いても、そのケアの代償のように監督官庁へ冷たい言葉を投げかけては結局いびつになってしまう。一部のペシミストのポリシーは尊重するとして、多数のなんとかしたいと思っている人にとってもその策は良手とは思えない。一緒にやろうと言い続けたい。

 

13 シンフォニエッタ静岡は今年の春に初めて聴いた。この国の中で生き残っていくのは大変な、志高いオーケストラである。今回のスプリンクラー被害、団の存亡がかかっているだろう。大変なことだと思って注視している。

 

14 朝から授業づくりネットワークの評価号のための座談会。これはあまりにも現実的かつ深刻で、原稿にしようがないぞ。。。

 

15 あさひかわ新聞の絵本の不定期連載の原稿を書き上げた。こんなに風が強いと、雪虫は飛ばないな。

 

16 今朝はお一人キャンセルで、3人の方と。校内研修の話。理科探究の話から学校の役割のこと。そして難しい教室での専科授業のこと。みんな大変だ。みんなよくやっている。ありがとうございました。

 

17 うわ、ベーレントのアランフェス、めちゃいいな!

 

18 人は変われる、変わる、ということを信じられることが、学校教育を支える基本的な立場の一つだと思うわけです。

 

19 スカイライナーにギリギリ乗れた。まだどうしても明日までにやりたいことがある。強靭な精神力はあると思う。それを体現する体が欲しい。

 

20 倒れそうだな。

 

21 自分がやりたいことを形にするために、意見の合わない人や出身の違う人を排除し近しいものだけを寄せ集める。他国のブザマな様子を笑う我々は、でも職域の中で、教室の中で、部活動の中で、同じようなことを散々見聞きしてきた。時には自分自身がそうした政治的振る舞いの真ん中で当事者だった。

 

22 ぼくはどうもバーメルト&札響に感心できない。ぼくだけなんだろうか。Twitterは絶賛だけど、客入りがいろんなことを物語っていると思うのはぼくだけかな(5割ってとこじゃなかったかな)。札響にはもちろん引き続き大いに期待しているけれど。

 

23 疲れたなあ。やりかけの仕事がなかなか終わらない。今日は大事な会議も入り、結局オンラインを一件日程変更していただくことになった。

 

24 ヴォーン=ウィリアムズ。ヴァイオリン協奏曲。グルムリーコヴァ&マーク&プラハ響。音源も少ない曲だが、決定的名演。以前、どうしても聴きたくて、戸田&尾高&札響に足を運んだことがあるがこの演奏ほどの感興は得られなかった。グルムリーコヴァ。大変な演奏家だと思う。

 

25 子どもたちへのファンレターは後1クラスまで来た。

 

26 今日のオンラインは朝お一人、夜三人。

新潟、大阪、東京、長野。こんなぼくに日本中のさまざまな職域の方が、大切な話をしてくれる。ありがたいことだと思う。

 

27 八校をプリントアウトして読んでいる。今回で終わりにしたい。出版する。4年半。

 

28 雨の音。寒い夜は、好き。もっともっと寒くなれ!

 

29 こんなに美しい朝なのにバス車内の誰もあの富士山を見ないんだなぁ。

 

30 映像の世紀バタフライエフェクト「ジェノサイド 虐殺と黙殺」。とても良かったが、でもルワンダの問題の描き方など、残念だが、とても不十分だと思う。歴史に中立はあるのか、史実などというものは本当にあるのか。かつて安藤豊さんがぼくにボソリと呟いた問いが、今もずうっと刺さっている。

 

31 6年目に突入したばん走。休み時間に児童に群がって白髪を抜かれたのは今日が初めてだな。

 

32 少し遠回りする。いろんなことをわすれてしまうんだな。

 

33 東横インの部屋の鏡に映る自分の顔が土気色している。疲れているのだろう。

 

34 言っている事の意味はぼくなりに理解しているつもりだが、でも、それでは僕がこの数年見ている光景を解決できないだろうと思う。人材という言葉は嫌いだが、まあ学校には人は足りていない。標準的な教員層のラインも年々下振れしているのだから、本気で一定以上の質の人を増やしたらいいと思う。これには大きな政策転換が必要、政策転換というかマインドセット。そのためには、学校から数値達成とは別の質感を伴った実践が溢れ出さねばなるまい。まあシステムを作るよりこっちの方が難しいかも知れないが、でも本来学校の先生は目の前のたった一人の子どもの話を豊かにする人であったはずだ。ちょっとわかりにくい話になったが、要するに教員はたった一人の子どもの話を豊かに話すことで総量的な達成値だけを求められる状況に爽やかに反論したい。そうすることで質の高い人材を学校に確保するマインドを醸成したい。

 

35 3時間半のこだま。結局何一つ出来ずに昏睡していた。何もできないほど疲れていたようだ。

 

36 朝3名の方と1on1オンライン対話(お一人は体調不良で再調整)。それぞれ話し方(相談の仕方)も全然違う。ぼくはいつも相手が話したいことが本当何なのかを探っている。その結果、導き出されたものは、多分概ねそうであることも、全く違っていることもある。難しい。

 

37 1on1オンライン対話後は届いていた佐々木ののかさんのメルマガを読む。ぼくは書くことで誰かを傷つけるのではないかとずうっと怯えている。実際に傷つけてしまった経験も深手なのだろう。ののかさんのように自分の納得の範囲である程度閉じたメディアを必要としているのかもしれない。かつての書き続けた個人通信は、ぼくにとってそういうものだったのだなと思い知る。

 

38 ぼくは何度か職場の真ん中で怒った。ただし若い時以外はいつも確実に勝てる読みの中で怒った。事実どの場合も勝ったと思う。嫌な奴だった、自分。でも少し長い目で見ればそれはいつも関係の挫きを産んだ。最後はいつも、悲しい奴になった、自分。怒るのは宣戦布告。そして戦争が産むのは悲惨な感情だ。

 

 

39 来月でフォロワー4300人かな。3ヶ月100人位増える感じ。特に炎上もブースト?もない。コンサルに相談してフォワーを増やすようななこともしない。ここは呟きの場。ふと呟きたくなったことの積み重ねを気にいってくれる人がつながってくれて嬉しい。そうっと届く言葉を呟くの。忘れないように、自分へ。

 

40 10月も後1日か。10月を生き残ったように11月も生き残りたい。辛いけれども。

 

41 朝から放散痛。救心を飲む。本の最後の校正確認をした後、最後に残った6年生のクラスの作文へのフィードバックを書く。どの作文もとてもとても面白かった。一つ残らず、ぼくには書けない作文だった。人間の「表現」に出会うと、痺れる。

 

42 ぼくは結局舘野泉さんとは縁を結べずに過ぎてしまうのかな。

 

43 来年も体力的にはギリギリの生活になりそうだな。書きたいのだけれど、そんな時間はなさそうだな。

 

44 KANからはBilly Joelへの愛が溢れている。沢山のアーティストがBillyに影響を受けたけれど、KAN ほど身体化出来た人はいなかったと思う。東京ライフはもちろんニューヨーク物語(TURNSTILES ではない!)へのオマージュだが、それがちゃんとご飯の匂いがするレベルになったのは彼だけだ。

 

45 この時期の6年生は色々と授業の舵取りが難しくなっていくと、由香里さんが言っていたのをふと思い出した。それでも彼女は、ずうっとそのように、していた。ぼくも一瞬怯みそうになったけれど、やっぱりそのように、しようと思う。

 

次年度(2023年4月ー2024年3月)のばん走希望を受付開始します

次年度(2023年4月ー2024年3月)のばん走希望を受付開始します。

 

昨今の社会情勢、自分自身のそこにかけるさまざまな資本を考えると、今年度まで5年間と同じ条件ということでは難しい現状です。次年度の条件についてお話していきます。エントリーに際して連絡してほしい内容を3に示していますので、必ずエントリー連絡の際に合わせてお知らせください。

 

1 ばん走の料金について

 ご存知の通り、ばん走そのものの金額は最低額として1回10000円としてきました。しかし次年度は最低額15000円(ただしいくつか細かなルールあり)にさせていただきます。料金値上げの最大の事情は行っている内容と金銭との不均衡、昨今の物価上昇、などがあります。加えて、ぼくはこうした仕事にチャレンジしたい教員の登場を歓迎しており、ぼくが異様に安いお金で受注し続けると新規参入を妨げてしまうという問題があると感じています。以上の理由によりこの金額にアップさせていただきます。なお、金額設定基準の根拠は、現在お世話になっている横浜市の非常勤の金額が1時間2500円強であることに置いています。現状では横浜の勤務校で働いている方が一日ばん走するよりもたくさんお金が入る状況なのです(この非常勤金額もとても安いと思いますが)。どうぞご理解ください。もちろん本来いただけるだけの分(ぼくの業務内容であればもう少し本来いただけるにが妥当と考えています。ばん走している学校・個人の方には十分納得いただけると思います)をご用意いただけるのは大歓迎です。でも上記の最低額で結構です。学校も個人もお金がないことはよく知っています。

 なお午前中もしくは午後のみの依頼の場合は移動時間がどれだけかかっても最低額10000円とします。

 ばん走内容については、ぜひぼくの本『学校とゆるやかに伴走するということ』などをお読みください。

 

2 交通費について

 これまで同様に片道分のみいただきます。詳細の条件は以下の通りです。

 東京都内及び横浜市内については一律2000円のみいただきます。

 それ以外の地域については関東圏の場合は5000円。

 東北・中部・関西・四国は片道分の交通費として一律12000円のみいただきます。

 九州は片道分として15000円のみいただきます。

 狭間に当たる地域や日本海側の学校などは近隣地域の安い方で結構ですが、まあ相談して決めましょう。

 北海道は滞在機会が多いので、交通費等別途相談(安くできる)です。

 帰路の分及び宿泊費は近隣地域で研修講座などを開催して稼ぎ、できるだけ安価にみなさんが呼べるように工夫します。みなさんも近隣地域の学校や個人と相談してぼくの足ができるだけ出ないように工夫して呼んでください。

 

3 連絡(エントリー)に関するルールについて

 今年度ばん走させていただいた学校個人をまず優先的にお引き受けします(優先期間は10月23日から今月いっぱいです)。その後、新規の方にも広く募ります。ですから新規希望の方は11月1日以降にご連絡ください。

 なおご希望は早くに連絡をいただいた方から順に日程調整を図ります。FBメッセンジャーTwitterメッセージ、もしくはメールでご連絡ください。

 次年度の学校が異動などで決まらない、校務分掌や日程などが見通せないなどの場合も、まずエントリーしてください。3月の時点でキャンセル分を含めて毎年再調整しています。

 エントリーの際にはご希望時期や回数も現段階で結構ですのでお知らせください。個人での希望か学校としての希望かも添えてください。ex. 学校として。6月、9ー10月、2月にそれぞれ一回ずつ。 のように。

 

4 受け入れ可能の曜日について

 ぼく自身のこともまだ何も決まっていませんが、とりあえず月曜日から水曜日は今年度同様関東圏の小学校(もしくは中学校)に入りますので、ばん走できる曜日は木曜日と金曜日及び授業のある土曜日です。

 なお今年度は午後から移動可能な学校に関して半日ばん走を受け入れておりました。ぼくの勤務地によって条件が変わるのですが、とりあえず菊名駅を基準に12:45分頃電車で移動して、5時間目もしくは6時間目にたどり着けるという条件の地域については、月曜日から水曜日の午後ばん走も受け入れます。

 

5 その他について

 夏休み冬休みの研修についても上記1-4の条件に準じます。

 また金銭的な見通しがつかないなどの場合や時間帯について相談があるなどの場合は、個別の相談に乗ります。緊急度やこれまでのご縁・関係性によって金銭的な条件を度外視する場合もあります。どうぞ遠慮なくご相談ください。事実ぼくがどうしても入りたい教室についてはこれまでも給食だけの条件で入ってきた例もあります。

 

 とりあえず以上です。ご連絡をお待ちしています。